ジュリアン・プティ氏を迎えて

みなとみらいの本番は14日だったのであと、この2日間で合わせをして形にしないといけません。

ジュリアンが日本に到着したら自分の練習どころではなくなると大いに予想が出来たので今回の私のソロ曲であるサンサーンスの序奏とロンド・カプリチオーソは約1年前から準備していた難曲です。やり始めた頃は呼吸困難になるかと思うほど苦しくて仕方がなかったこの曲も難しさは感じていますが今ではすっかりお馴染みの一曲となりました。酒井さんには勿論ですが、ここまでお付き合いいただいたこの一年間ロンカプのピアノパートを弾いていただいたたくさんのピアニストさんに感謝です。ありがとうございます。またここからこの曲を再スタートできたらと思っております。

ドビュッシーの牧神はオケが原曲でありながら現在では様々な楽器によって演奏されている名曲です。
当然楽譜もたくさんの出版が出されているわけですが、楽譜によって音の扱い方が全然違います。
オケの曲をピアノとデュオにして演奏したときにどうしても必ず感じてしまうあっけなさと、スケールの小ささ・・・。
これをどうしたら「素敵に聴こえるか」
勉強課題が多い1曲となりました。
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(15年越しのMPを使用しているジュリアン。いつも「買ったほうが良い」とわかっているのにどうしても昔のタイプの170から抜け出せないと。わからなくもないけれど、買ったほうが良いよ?
合うリードがなかなか無いのはそのせいだよ?笑
今回アクタスで良さそうなMPを見つけて本気で買おうとしていたのですが最後の最後に「やっぱり買わない」と。
なんで・・・)



ジュリアンの今回のソロ曲は十八番であるヴィラ=ロボスとファリャ。
それからクレズマー。
ヴィラ=ロボスはこれまたオケ版が原曲なので楽譜ミスや出版違いによる音違いが多数・・・。
この2日間でここから作りなおしをしました。ピアノパートがかなり難しいなか酒井さんの腕にかかるとそのようなことは微塵も感じられずジュリアンは酒井さんとの初めての共演に心が躍っている様子でした。

よかったね!

この2曲に関してはジュリアンは楽譜をも持参しておりませんでした。笑
(クレズマー音楽は一応コード進行はあるもののジュリアンの即興次第で曲の長さが異なり、ピアノパートもつけるのが大変でした!)



肝心のアンサンブル。

J「美里、本当にセンスの良い素敵なプログラミングだね!ありがとう!」
「自分のパートが難しいからたくさん練習できてうれしいよ!」←少し皮肉入る。笑

とのことでしたので、
実はあまりにもジュリアンのパートの音が高すぎてひょっとしたらオクターヴ下げてくるかもしれない。
まあそれでもいいか。。。

と思っていたのですが、
当たり前ですがきちんとその音域で練習してきてくれたので
そこで少だけし感激!
アンサンブルの合わせでこんなに爆笑したのは久しぶりでしたし、
「もうジュリアンちゃんと練習してよー!」と、ふざけているフランス人を横目にいい加減怒りそうになったり
気を使っているつもりで冗談ばかり言っている様子がおかしくて、懐かしくて、楽しくて、

「まあ、いっか。」
と思ってしまうところもあったり。

J「美里、僕はこの曲どこから入ればいいの?」



そんなの知らん!
ちゃんと把握してこいー!

J「ホテルの部屋で夜勉強したいからスコア全部貸してくれない?」
どうぞどうぞどうぞ、くれぐれもよろしくお願いいたします。笑


この2日間で初めてのアクタス訪問もこなし、リペアも充分にしてもらい満足の様子でした。
このあたりから夕方のケーキタイム(夕方に必ず甘いものを食べたがる)は実行されたのでした。

とにかくまずは1回目の公演が大事だから、頑張ろう。
(しかも1日目に、横浜公演て結構凄い・・・笑
誰なんでしょう、このスケジュール設定したのは。笑)



ジュリアンがこの時からいつも言ってくれた印象に残る言葉

「僕は昔は君たちの先生だったけれど今は違う。同僚だよ!
同じ立場で一緒に練習して頑張ろう。だから気を使いすぎる必要はないよ。」



東京内の初めてのメトロ、人混みにもまれながらの移動、言葉、食文化の違い、コンサートオーガナイズのシステムの違い、たくさんのフランスとの「違い」を目の当たりにしている様子がうかがえた2日間だったように思います。

食事の時にボソッと「美里が普段どんなふうにしてコンサートをやりくりしているのか少し見えてきたような気がする」と。




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(「いろいろな」笑いの絶えない合わせでした。笑)



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プロフィール

塙美里

Author:塙美里
塙美里(サクソフォン)茨城県出身 

高度な技術を伴い、謙虚なひたむきさと情熱を持つ先進的なコンサートサクソフォニスト。2007年前田記念奨学生奨学金を授与され渡仏。2008年U.F.A.M国際音楽コンクール室内楽部門を審査員全員一致の第1位で優勝。(フランス)併せて審査員特別賞受賞。2011年レオポルド・ベラン国際音楽コンクール第1位受賞。2010年第8回パドパ国際音楽コンクールヴィルトゥオーゾ部門ディプロム取得。(イタリア)2011年第3回スタンジェル国際音楽コンクール第3位受賞。(スロベニア)その他、海外の様々なコンクールで入賞。フランス国立セルジー・ポントワーズ音楽院をサクソフォン科、室内楽科、共に最優秀の成績で卒業。カンブレ音楽院最高課程を審査員満場一致の称賛付きの首席で卒業。パリ13区モーリス・ラヴェル音楽院室内楽科で研鑽を積む。2010年にカンブレ音楽院教授ジュリアン・プティ氏の助手を務める。これまでにサクソフォンを原博巳、ジャン=イヴ・フルモー、ジュリアン・プティ、クリスチャン・ヴィルトゥ、ベアトリス・レイベル女史の各氏に師事。



その独特の煌びやかな音色と独創的な音楽性で国内外のリサイタルは満員の会場を湧かせている。所有するレパートリーは計り知れない。 ダニール・トリフォノフ氏(2011年チャイコフスキー国際コンクール優勝、グランプリ受賞)、フランス人作曲家A.ナルボーニ氏による日本初演作品を発表。現田茂夫氏指揮、日本センチュリー交響楽団とJ・イベールの協奏曲を大阪ザ・シンフォニーホールにて共演。ウィーンフィルの拠点の楽友協会にて現地のオーケストラとサンサーンスの序奏とロンド・カプリチオーソを共演。NHK-FMリサイタル・ノヴァ、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンに出演。アメリカ、ヨーロッパ各地、アジア各国でソロ・リサイタルを開催。

現在、尚美ミュージックカレッジ専門学校コンセルヴァトアールディプロマ科講師。





2014年10月にオクタヴィアレコードより待望のデビュー・アルバム「エディット・ピアフを讃えて」をリリース。(世界初録音収録曲有り)発売日に予定枚数を完売し大きな話題を呼んだ。

塙美里公式ホームページ
http://misatosax.wix.com/misatosax-
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